冷たいものを食べたり飲んだりしていると、歯がキーン、ズキーンとしみたり痛んだりする。
そんな症状にお悩みの方もおられることでしょう。
歯がしみる=虫歯と考えてしまうと思います。
しかし、ひと口に「歯がしみる」といっても、その原因や症状は人それぞれです。
いちばん理解しやすいのは、むし歯で歯に穴が開き、むき出しになった神経に冷たいもの、酸味の強いもの、歯ブラシなどがさわってしみる場合でしょう。
一方、虫歯でもないのに、冷たいものを食べたり飲んだりしたときなどに歯がキーン、ズキーンとしみることがあります。このような場合、テレビCMでよく耳にする「知覚過敏」正式には「象牙質知覚過敏症」が疑われます。
知覚過敏は歯ぎしりや過度な咬み合わせの力、歯ブラシの不適切な使用法により歯茎と歯の境目付近のエナメル質が欠けてしまい、象牙質という層が露出することによりしみる現象です。
顕微鏡で観察すると象牙質には象牙細管という細い管が存在し歯の神経と繋がっています。その管の中を刺激が伝導してしみるという現象が知覚過敏です。
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知覚過敏は、自然に痛くなることがありません。
知覚過敏症はどんなに進行しても虫歯のように、何もしなくてもズキンズキンと痛みだすことはありません。 |
A | 知覚過敏は冷たい食べ物・飲み物・甘いものを口に含むとキーンとしみますが、一瞬また数秒で直ぐにおさまり痛みは持続しません。一方虫歯でしみる場合は30秒〜1分程持続すると言われています。 |
B |
温かい食べ物・飲み物ではしみません
知覚過敏は冷たいもの・甘いものでしみますが温かいものでは反応しません
一方虫歯は進行すると温かいもので痛みが増強されます |
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歯ぎしり・食いしばり・強すぎる咬み合わせの力
歯ぎしり等の強すぎる力が歯に持続して負荷がかかると歯茎と歯の境目の歯質が欠けてしまい
象牙質が露出してしまいます。それにより知覚過敏がおこります。 |
A |
不適切な歯ブラシ
歯磨き粉には研磨剤が含まれています。強すぎるブラッシング圧が持続すると歯肉が下がり
象牙質の露出を引き起こします。 |
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薬物の塗布
知覚過敏を起こしている部位に薬を塗布して刺激を遮断します |
A | レーザーの照射 |
B |
咬み合わせの調整
歯ぎしりなどで強すぎる咬み合わせの力が原因の場合咬み合わせの調整をします |
C |
マウスピース・ナイトガードの使用
プラスチックの詰め物で塞ぐ(CR充填) |
D | 知覚過敏鈍麻用歯磨き粉の使用 |
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飲食のたびに歯がしみるのはとても憂鬱な事と思います。
患者様のしみるという現象が虫歯で起こっていることなのか? 知覚過敏なのか?
それを見極めることは歯を長く守るうえでとても大切です。
どうぞ一度お話しお聞かせいただければ思います。 |
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